だいぶ前になりますが、
この国の空 という映画を観ました。
二階堂ふみさんが主演の戦争の時代に青春を生きた女性 が主人公のストーリーです。
そのエンディングで 朗読されていた 詩 が印象的でした。
茨木のり子さんの わたしが一番きれいだったとき という詩でした。
茨木のり子さんが気になり調べてみたところ、19歳の時に終戦を向かえられ
戦時詩を牽引した日本を代表する女性詩人 とありました。
気になり、心に留めていたのですが、しばらくおざなりになってしまい最近 やっと古本で入手しました。
4、50年前にかかれた本。日本語の美しさにも はっとされます。普段 かわいい やばい なんていう簡単な言葉表現だけで会話をしていることが恥ずかしくなります。もっと感情豊かに、言葉のレパートリーを増やして伝えることができるようになりたいです。

詩集のタイトルにもなっている 詩に ひそかに感銘をうけたので
こっそりこちらでご紹介させていただきたいと思います。。。
<自分の感受性くらい>
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志しにすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
戦争で生活から芸術や娯楽が消えた時に感じていた事をうたった詩だそうです。
どんな時代でも、背景でも、境遇でも
自分は自分。
人のせいにしたら話にならないし、始まらない。
自分の道は自分で切り開いてこそ なんだと言われた様で
がつん ときました。
きになる方は、ぜひ読んでみてくださいね!
ではまた。